『どうしたの、ベルデ?
何で泣いてるの?』
「…ゲール」
『何か悲しい事が遭ったの?』
「うぅん、違う」
『じゃあどうして?』
「ロッソの事、考えてるとね…
時々こうやって涙が出ちゃうの」
『勝手に、自然に出ちゃうの?』
「そうなんだ。変でしょ?」
『変だとは思わないよ。
ただ、不思議だね』
「うん。凄く不思議。
幸せな筈なのに、時々不安になって
変になっちゃいそうで怖いの」
『ロッソなら、きっと守ってくれるよ。
ベルデの事を、必ずね』
「うん。私もそう思ってる。信じてる」
『多分ベルデは、ロッソの事を
好きで好きで堪らないんだよ。
だから不安になっちゃうんだよ』
「そうなのかな?
そう云うの、よく解らないんだよね…」
『自分の本当の気持ちって…
自分が一番解らないものなのかも』