キミが欲しい

エロティックな5題

初めてその姿を見掛けた時は
こんな劣情を抱かなかった筈だ。
見守る事しか許されない
遠い世界の住人の様に
手が届かない存在と
何処かで諦めてさえいた。

手を伸ばせば届く距離。
それを感じ取ってからだろう。
誰にも渡したくないという独占欲と共に
身も心も俺の色に染め上げたいという
劣情がどんどん芽を出して来た。
自分でもどうして良いか判らない位
いついかなる時も、お前の事を想っている。

あの頃の俺の言葉で言えば。
『こんなにも、君が欲しい』
そんな所か。
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