「いつか、きっと…」
それが最後の言葉だった。
その言葉を最後に、俺達は別れた。
共に生きていくのが一番理想的だったのかも知れない。
少なくとも俺にその気が無かった訳じゃない。
彼女も、俺に対して好意的だったと思っている。
「いつか、きっと…」
その後、何を言うつもりだった?
向かう方向は決まっていたのに。
俺も、彼女も。
譲れない目的の為に。
避けられない責務の為に。
解っていたはずだった。
俺達は出会うべくして出会った訳では無い。
只の偶然でしかないあの事件。
動く事も許されなかった1ヶ月。
そして…今、その時を終えた。
彼女は何度も此方を振り返りながら歩を進めていった。
名残惜しそうに、何度も。
それが精一杯。
彼女にとっても、俺にとっても。
「いつか、きっと…」
俺は再度呟いた。
「叶うのならば、また…逢いたい」
今度こそ、互いの想いが結ばれる事を祈らずにはいられない。 |