No. 066：惑星の声【海底】

この惑星から【海】が消えて
どの位の時間が過ぎたのだろう。
私に残るのは嘗ての記憶。
海を愛し、海と共に生きて来た
昔の私達の記憶だけ。

海は果てしなく広く深い訳じゃない。
全てを受け止める様に
ひっそりと存在する海底。
惑星の心に触れている様な安堵感。

この惑星に再び海を蘇らせる事が出来たら
私はもう一度、海の底へ行ってみたい。