【土】 007. 土塊

陰陽五行50題

全てを終えた戦場跡地で
静かにその様を見届ける。
動きを止めた土塊。
見つめる視線は氷の様に冷ややか。

心を捨てた兵士を送る言葉も無く
空しい思いが去来する。

何度と無く繰り返すこの戦いの先を
俺はいつも見つめている。
これが「正義」と唱えるほど
頭の目出度い人間には成りたくない。

土塊を積み重ね、
その上に立つお山の大将。
足元の不安定な状況で、
次の土塊は…俺かも知れない。
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