「こりゃ凄いな…」
タラークは何かの欠片跡を見ながら
思わず唸っていた。
「金属を此処まで腐食させちまうとは…」
「魔法?」
「古の魔法、だな」
「?」
「大昔に発展した『化学』の世界でな。
金属同士を接触させて腐らしちまうって方法が有ったんだ。
アルミニウムやステンレス合金なんかをな」
「サッパリ解らん…」
「異種金属接触腐食、とも言うが…
要は今の時代でも有る『錆』だ」
タラークは自信満々だ。
何処でそんな知識を身に付けているのか。
感心するしかない。