| Perfect Crime・7 |
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翌朝。 寝ている所を叩き起こされた。 もう取調べか…。 そう思った。 「出ろ…」 刑事は不満げな顔でそう言い放った。 「お前ん所の親分さんが来た。 一時釈放だとよ」 「え…?」 「ち、本庁の横槍が入らなかったら 落とせたものを…」 「…」 大門が掛け合ってくれたに違いない。 一時的とは言え、 あの拷問の様な取調べから解放されるのだ。 「また直ぐにしょっ引いてやる。 今度こそ吐かせるからな!」 刑事の吠え声も北条の耳には入っていない。 大門に会える。 それだけで北条は嬉しかった。 「団長…」 腫れた頬を隠す事無く 北条は満面の笑みを浮かべた。 「よく耐えたな、ジョー。 病院からも要請が有った。 お前は病院に戻り、 早く体調を回復させるんだ」 「はい…」 大門はそれだけ言うと、 そっと彼の体を抱きかかえて 東部署を後にした。 それを見送る東部署の面々。 誰もが面白くないという表情を浮かべる。 「本庁まで出してくるとは…」 「恐らく木暮の力でも借りたんだろう。 大門、ズルイ奴め!」 「止めておけ」 多田野は一人冷静に その状況を見つめてこう言った。 「北条の罪が晴れた訳じゃない。 我々は引き続き、奴の身辺を洗う」 「解りました」 部下達が一斉に所を飛び出す。 それを見送りながら 多田野は不気味な笑顔を浮かべていた。 北条は再び緊急入院となった。 今回は連れ去りが無い様に、 軍団員が見張りに着く事になった。 「それにしても酷い怪我…」 見舞いに来た明子が思わず漏らす。 「こんなの、取調べじゃないわ。 暴行よ! 只の暴行だわ!!」 「アコちゃん、落ち着いて…」 源田は必死になって明子を宥める。 北条は極度の疲労の為 静かに眠っている最中だったからだ。 「ご、御免なさい…源田さん」 「いや、ジョーの奴よく眠ってるから…」 「本当ね。 …安心して眠ってるみたい」 「あぁ。でもこの怪我が何時完治するか…」 「そうね…。 凍傷も有るのに」 彼方此方に残る火傷の様な痕。 殴られ続けて腫れ上がった頬。 改めて東部署の執念を感じ、 明子は身震いを起こした。 「源田さん…?」 「うん?」 「違うわよね。 ジョーさんが犯人だなんて、 間違いよね」 「あぁ。俺はそれを信じてる。 俺だけじゃない。 皆、信じてるよ」 「そうよね…。 きっとそうよ。 犯人は別に居るわ」 「あぁ、絶対に見つけてやる。 ジョーの為にもな」 源田の言葉に、明子は力強く頷いた。 |