| File.2-2 |
|---|
デスラー艦内作戦会議室。 バラン星に立ち寄る筈だったドメル将軍は 久々の総統謁見に少し緊張を隠せないで居た。 「地球を本格的に落とす手筈は整ったとの事。 流石は…総統閣下」 そんな彼の横を通り過ぎて行く他の将軍達に混じって 一際物静かな男が、徐に歩を止めた。 「久しぶりですな、ドメル将軍」 「あぁ、タラン将軍。 随分と御無沙汰致しております」 「貴殿も元気そうで何より」 タラン将軍はデスラー総統の腹心であり、 彼の言わんとしていることを全て理解し 更に忠実に再現出来る稀有な存在である。 「ドメル将軍、貴殿はこれからどちらへ?」 「冥王星基地へ」 「ほぅ…。あそこは確か、シュルツ将軍が…」 「えぇ。地球軍に奪われたと聞きました。 それを再度殲滅して参ります」 「ヤマト、だったな。シュルツ将軍を倒したのは」 「はい。ガンツ副将軍から報告が有りました」 「ヤマトだけが…我がガミラスに対抗しうる」 「…そう言う事です。強敵は、ヤマトのみ」 「だが、そのヤマトも…間も無く止まる」 「……」 タランは自信に満ちた笑みを浮かべ 静かに視線を艦外の宇宙空間に移した。 「戦を長引かせる訳にはいかん。 民もそろそろ長きに渡る戦乱で 酷く疲労を蓄積している筈だ」 「その通りです、タラン将軍。 早急に手を打たねば、被害は民衆に…」 「終わらせるよ。もう直ぐだ」 「…総統閣下の、ご決断なのですね」 「そうだ。『飴と鞭』、解るか?」 「成程……」 「地球は間違い無く『墜ちる』よ」 それは予想なんて甘いものではない。 『断言』 間違い無く、タランは確信していた。 地球は負けを認める、と。 そして、彼のその言動から ドメルもこの戦いの勝利と終了を感じ取っていた。 「では、私はそろそろ行こう。 吉報を待っていてくれ、ドメル将軍」 「はい、タラン将軍。 冥王星から、祝砲をあげましょう」 「それは良い。成るべく盛大にな」 「勿論です」 ドメルは一礼し、その場を去っていく。 彼の後姿を見送りながら タランもまた、己の目的地へと急いだ。 「和平…ですか?」 デスラーより聞かされた計画に ヒスは思わず息を飲んだ。 「和睦交渉は今迄も行ってきました。 しかし、地球側がこれ等を受け入れた事は 唯の一度も有りませんでした…」 「和睦や和平等では無い」 「では…何と?」 「無条件降伏、だ」 「!!」 「地球がガミラスに対し無条件降伏を受け容れれば… 地球に撒いた放射能を除去してやっても良い。 そう伝えるのだ」 「しかし…それでは我々が……」 「誰が『全ての放射能を除去する』と言った? 結論は、全てを聞いてから下すものだよ…ヒス君」 「も…申し訳有りません……」 デスラーは小さく笑みを零し、 ゆっくりと椅子から立ち上がった。 |