| Data.2-15 |
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何故か体の奥がズキズキと痛んでいる。 目を開けたいのに、瞼が重い。 指一本動かす事さえ億劫だ。 このままずっと眠っていたい。 何だか酷く疲れた。 『古代』 誰だ、俺の名を呼ぶ奴は? 眠らせてくれ。 もう疲れたんだよ…。 『古代。おい、古代』 何だよ、馴れ馴れしい奴だな。 しつこいぞ。 俺はもう起きたくないんだ。 ゆっくり眠らせてくれても良いだろう? 『古代。俺は…お前を待ってる』 何だよ、お前? 島みたいな事を言いやがって…。 ………島、大介? 覚醒した古代の目に映ったのは 土壁と質素な家具。 先程迄見て来た豪華絢爛な様子とは 天地の開きがある。 ベッドで微かに体を動かしてみると 服越しに柔らかなシーツの感触を得た。 丁寧な治療の後、だろうか。 袖口からは包帯が見えている。 「俺…は、一体……?」 「お目覚めに成られた様ですな」 「?!」 声に反応して素早く起き上がろうとしたが 体中に走った激痛は問答無用で 彼を再びベッドへと沈めた。 「急に動き出してはいけません。 傷に触りますぞ」 「…此処、は?」 「レガシーの民の隠れ里。 地上を奪われた我々レガシーの民の住む世界、です」 「レガ、シー……」 「貴方はあの大きな船から この地へと来られたのですな。 遠き世界より、この滅び逝く星へと……」 「……レガシー。 やはり此処は、惑星レガシーだったのか!」 「我が星を御存知でしたか、異星の方よ」 「あ…貴方は……?」 漸く回復した古代の視力。 その両目はしっかりと声の主を捉えていた。 そして思わず息を飲む。 沖田 十三を思わせる白髪と髭。 しかし、目の前の人物は 沖田よりもかなり大柄だった。 「私はレガシーの民を束ねる『デネボラ』と申す者。 ようこそ、我がレガシーへ」 「貴方が…私、を…? 何故……?」 「貴方があの侵略者に計られたと察しましたので 急ぎ、助けに向かった次第です」 「……」 「我々は非力なれど、もうこれ以上 あの侵略者の好き勝手にはさせたくありません」 「侵略…。そう云う事だったのですね……。 我々はまんまと一杯食わされた訳か…」 「…貴方々は一刻も早く この地を去られるが宜しいかと」 「……えっ?」 「間も無く…惑星レガシーは この宇宙から姿を消す事になるのです……」 「何故…そんな事が……?」 デネボラは一瞬言葉を詰まらせたが やがて何か覚悟を決めたかの様な表情を浮かべた。 |