| Data.4-3 |
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同時刻。 ムサシ第一艦橋内。 突然、レーダーから消えたヤマトの行方を追うべく 澪は必死に情報を拾い集めていた。 しかし、どれだけ追い掛けても 入手出来るデータは絶望的な物だけ。 焦りは、一層強まるばかりだった。 「プロキオ星系は…壊滅寸前。 ヤマトが何処か 別の銀河に避難してくれていれば…」 宇宙は広い。 だからこそ、どんな奇跡が起こるか 判らないのもまた事実。 「どうか無事でいて…。 叔父様、まだ貴方は 叔母様と再会していないのでしょう…?」 気が重くなると共に 指先の動きまでもが滞っていく。 そんな澪の肩を、誰かが叩いた。 「竜介…」 「何 焦ってるんだ? ヤマトは大丈夫だよ」 「…どうしてそう言い切れるの?」 「古代さんの艦だから、さ。 大丈夫、ヤマトは沈んだりしないって。 俺を信じろよ、澪!」 土門の笑顔は叔父 進のそれを髣髴とさせる。 その笑顔に導かれ、 今 自分は此処に居るのかも知れない。 「そう…ね。 自分の能力を信じられなくなって来てるから。 竜介の言葉を、…信じるわ」 「それが良い。 少し休んだら、又 良い情報も拾い易くなるさ」 「単純なんだから…」 「其処に惚れたんだろ?」 「そう言う事に、しておいてあげる」 澪は漸く微笑を取り戻す事が出来た。 他ならぬ、大切な存在の御蔭で。 古代は静かに天井の壁を見つめていた。 唯一人、自分しか居ない部屋。 以前の様な心細さはまだ何処かに去来するが 自身を見失う程の影響力は無い。 何かが遭ったとしても 今の自分には島 次郎が居てくれる。 それだけでも違った。 只の甘えと言われようとも 古代にとって次郎の存在は正に【柱】である。 「いつか……」 支えられるだけで満足する程 古代の心は幼いものではない。 何が起こったとしても、 自分は一番の理解者として 次郎に尽力し、支えたい。 口に出さずとも、その思いは強かった。 「誰の為でもない。 誰の替わりでもない。 俺は、次郎に救われたんだ…」 だからこそ、なのだ。 失いつつあった古代の自信を取り戻したのは 他ならぬ、彼の支えが有ったからこそ。 美雪と向かい合う勇気が湧いてきたのも 次郎の細やかな気遣いの御蔭である。 感謝してもし切れない程の愛情。 それを、次郎は古代に捧げたのだ。 「大介を愛する俺の心ごと… 次郎は俺を受け止めてくれた。 だからこうやって俺は生きている。 生きて、戦う事が出来るんだ…」 ふと睡魔に襲われる。 ゆっくりと瞼を閉じ、 古代は再び夢の世界へと旅立った。 |