Meeting of Fate・2

「お、やっと来た!」
「遅いぞ、2人共!!」

訓練宿舎前で俺達を待つ2つの人影。
幼馴染のアルフォンと
訓練時代に知り合ったサブローだ。
アキラを含めた俺達4人は
共に鍛え合い、励まし合って此処まで来た。

「流石に正式の騎士にも成ると
 鎧が心成しか重いな」
「それが【責任】と云うものさ、サブロー。
 俺達の腕に帝国の命運が掛かっていると言っても
 過言じゃないんだからな」
「アルフォン!
 余りプレッシャー掛けるなっての!!」

いつも通りのアルフォンとサブローの駆け引きに
思わず笑いが込み上げてくる。

「ススムぅ〜、お前なぁ〜!」
「ま、まぁまぁ。
 急いで集合場所へ行きましょう。
 初仕事の内容も気になりますし」
「そうだな…。
 【若獅子隊】の初陣、か」

俺達が配属された【若獅子隊】は
初任務でいきなり何処かの村に攻め入るらしい。
そんな噂を聞いたからだろうか、
兄さんは非常に心配してくれていた。

昨晩、兄代わりでもあるコノマ将軍と共に
2人は【若獅子隊】隊長の悪評を話していたのだ。
勿論、俺は偶然それを立ち聞きしただけだが
たとえ噂でも帝国に名を馳せる
将軍の耳に迄伝わったのなると…
やはり不安の色は隠せないだろう。

「先ずは任務内容を聞いてからだ。
 【若獅子隊】は人数も少ないし
 そんな無茶な仕事ではないだろう」
「なら、良いんだけどな…」

不安なのはアルフォンも同じ、と言った所か。
彼も又、高名な家の出身だけに
隊長の悪評を耳にしていたのかも知れない。

* * * * * *

「良いか? 諸君等は名誉有る
 【若獅子隊】の一員として……」

彼是30分続く隊長の演説に
俺の隣に立つサブローは欠伸を噛み殺している。
退屈で単調な話は眠気を誘うが
流石に直立不動で居眠りする訳にはいかない。

それ以上に気になっていた。
このあと発されるであろう初任務の内容が。

「で、あるからして我々【若獅子隊】はこれより
 レナンカンプに隣接する森に生息する
 反乱分子を討伐する事に……」
「やっぱりそう来るか」
「初日からハードだよな…。
 俺達で出来るのか、それ?」
「さぁ…。反乱分子って云っても
 どんな奴等が居るのかすら判らないし」
「そうだよな…。
 おい、ススム。お前はどう思う?」

不意にサブローから矛先を向けられ
俺は周囲の目を気にしながらも答えた。

「命令とあればやるしかない。
 それが…帝国に属する騎士であれば」
「まぁ、模範解答なんだが…
 俺はお前の正直な感想を……」
「ではこれより出立するっ!!」
「…うわ、行くのかよ」

心底嫌そうなサブローの表情が
妙に印象に残っているのは…
俺の正直な気持ちがきっと
彼と同じだったからなんだろう。

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SITE UP・2011.05.23 ©森本 樹

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