Wandering Genie Stratege・4

「単刀直入にお聞きしたい。
 この先、どうされるおつもりか」

サナダは表情を変える事無く、言葉を紡ぐ。
恐らくは読めているのであろう。
だからこそ、彼は【確信】を求めている。

「巨大な国。2大勢力がほぼ同時に狙っている。
 逃げ切ろうにも限界があります。
 しかし、反撃に転じたくても我々には余りにも力が足りない」
「…我々は、逃げはせんよ」
「……」
「戦う為の準備だ…。
 これより我々は群島諸国へと向かう」
「群島諸国…」

サナダはその単語を聞くと不意に笑みを浮かべた。
流石にその意味を理解出来る程
ススムやダイスケに知識が有る訳ではない。

「しかし、群島諸国も万全の体制ではないでしょう。
 頼りになるのはオベル王国のみで、
 その王国もクールーク皇国との戦闘中と聞きます」
「オベルへ行けば、道は開けるよ。間違い無く」
「……」
「問題は、どうやってオベルへ向かうか…なのだがな」

サナダさんは小さく一度頷き、
周囲の面々を見渡した。

「短距離ルートを選択すれば、このまま南下、でしょう。
 カナカン地方は帝国領内としても
 帝都の干渉を快く思っていません」
「だが、それ迄に追い付かれたら…」
「全滅するでしょう」

村人が一斉にざわつく。
此処まで来て、全滅など…。
不安な思いが囁き声に変わる。

「マモルが出てくれば間違い無く南下は危険。
 奴は重騎馬隊ですからね。
 歩兵では歯が立ちません」
「サナダ殿には、別の策がお有りの様だが」

サナダはフッと笑みを漏らすと
静かに頷いてみせた。

「有るんですか、サナダさん?!」
「あぁ、確かに…有る。
 無論、危険性が0%とは言えないが
 少なくとも南下よりはアカツキ帝国の目を掻い潜り易い」
「して、そのルートとは?」
「ガミラス領に侵入し、グラスランドを経由します」
「ガミラス……」

サナダの提案に対し、オキタは眉を顰めた。

「確かに、帝国の目は掻い潜り易い…。
 しかし、討ち滅ぼされたガミラスの領内では
 ならず者も多いと聞きますな」
「確かに。普通のキャラバンでは危険度は増すでしょう」
「……」
「しかし、このキャラバンは特殊です。
 少数のならず者相手なら先ず負けません。
 統率の取れた軍隊を相手にする事を思えば」

サナダの考えに対し、オキタは一応の理解を示した。
だが…それでも懸念材料は有る。
そしてそれは恐らく、サナダも同様であろうと
オキタは1人思案していた。

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SITE UP・2011.07.25 ©森本 樹

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