| [36] 銃撃戦 |
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午前11時。 「室井の奴、ヘマしやがったな」 「行きましょうぜ」 集団が荷物を運び出そうとしたその時、 パトライトのサイレンが鳴り響いた。 西部署、大門軍団だ。 「サツだっ!!」 「何ッ?!」 一斉にライフルを取り出し、発砲する。 「大さん!」 「団長!」 「反撃する。 一人も逃がすなっ!!」 素早くM-Xから飛び降り、 大門はレミントンショットガンを放った。 それをカラ切りに激しい銃撃戦が始まる。 「リキ、ハト! 足止めを頼む!!」 「はい!」 「リュウ、来い!」 「はい、団長!!」 大門と桐生は 仲間達の援護を受けながら 敵の銃弾のかい潜って行く。 「邪魔するな!」 桐生の腕は確実に上がっていた。 敵の腕を打ち抜き、 反撃の糸口を次々と断ち切って行く。 頼もしく成長した元部下が嬉しかった。 大門は照準を合わせ、レミントンを放った。 その頃、西部署仮眠室。 静かな時間が流れていた。 北条は余程疲れていたのか 身動き一つしない。 傷の手当てを施しながら その酷さに目を覆いたくなった。 鉄パイプで殴られた痕は 既に内出血で真っ青になっており 酷く晴れ上がっていた。 内臓には影響が無かったらしいが それにしても良く無事だったものである。 冷たいタオルで患部を冷やし、 咲樹は何度も様子を伺った。 窓の外は薄曇。 まるで今の自分の心情だ。 「…悔しい」 彼女はボソッと呟いた。 「悔しいよ、ジョー…。 私、何も出来ない…」 涙が一筋落ちた。 未だ眠り続ける彼の頬に。 「どうしたら良いの? 一体私、どうしたら…?」 彼女の脳裏には 忌まわしい過去の記憶が蘇っていた。 今、そして過去。 彼女を苦しめる二つの出来事。 それを救ってくれる者は誰も居ない。 孤独に、耐えるしかなかった。 何も出来ないと、自分を呪いながら…。 「くそ、どうなってんだ?」 「室井の奴、吐いたか?」 「それともあの刑事が…」 犯人達は混乱していた。 上手く行く筈だった計画。 それが音を立てて壊れていくのが解る。 「これが大門軍団の怖さか…」 一人が観念したかの様に呟いた。 「あの情報屋、しくじったんだな…」 一人、又一人と 弱音を吐きつつ応戦していく。 勢いは完全に大門軍団に傾いていた。 レミントンが、マグナムが、 コルトローマンが火を噴く。 対抗してマシンガンが唸る。 激しい銃撃戦。 「絶対に逃がすな!」 大門の号令が埠頭に響いた。 |