[36] 銃撃戦

午前11時。

「室井の奴、ヘマしやがったな」
「行きましょうぜ」
集団が荷物を運び出そうとしたその時、
パトライトのサイレンが鳴り響いた。

西部署、大門軍団だ。

「サツだっ!!」
「何ッ?!」
一斉にライフルを取り出し、発砲する。

「大さん!」
「団長!」
「反撃する。
 一人も逃がすなっ!!」
素早くM-Xから飛び降り、
大門はレミントンショットガンを放った。

それをカラ切りに激しい銃撃戦が始まる。

「リキ、ハト!
 足止めを頼む!!」
「はい!」

「リュウ、来い!」
「はい、団長!!」
大門と桐生は
仲間達の援護を受けながら
敵の銃弾のかい潜って行く。

「邪魔するな!」
桐生の腕は確実に上がっていた。
敵の腕を打ち抜き、
反撃の糸口を次々と断ち切って行く。
頼もしく成長した元部下が嬉しかった。

大門は照準を合わせ、レミントンを放った。

* * * * * *

その頃、西部署仮眠室。
静かな時間が流れていた。

北条は余程疲れていたのか
身動き一つしない。

傷の手当てを施しながら
その酷さに目を覆いたくなった。
鉄パイプで殴られた痕は
既に内出血で真っ青になっており
酷く晴れ上がっていた。
内臓には影響が無かったらしいが
それにしても良く無事だったものである。

冷たいタオルで患部を冷やし、
咲樹は何度も様子を伺った。

窓の外は薄曇。
まるで今の自分の心情だ。

「…悔しい」
彼女はボソッと呟いた。
「悔しいよ、ジョー…。
 私、何も出来ない…」
涙が一筋落ちた。
未だ眠り続ける彼の頬に。

「どうしたら良いの?
 一体私、どうしたら…?」
彼女の脳裏には
忌まわしい過去の記憶が蘇っていた。
今、そして過去。
彼女を苦しめる二つの出来事。
それを救ってくれる者は誰も居ない。

孤独に、耐えるしかなかった。
何も出来ないと、自分を呪いながら…。

* * * * * *

「くそ、どうなってんだ?」
「室井の奴、吐いたか?」
「それともあの刑事が…」
犯人達は混乱していた。

上手く行く筈だった計画。
それが音を立てて壊れていくのが解る。

「これが大門軍団の怖さか…」
一人が観念したかの様に呟いた。

「あの情報屋、しくじったんだな…」
一人、又一人と
弱音を吐きつつ応戦していく。
勢いは完全に大門軍団に傾いていた。

レミントンが、マグナムが、
コルトローマンが火を噴く。
対抗してマシンガンが唸る。
激しい銃撃戦。

「絶対に逃がすな!」
大門の号令が埠頭に響いた。

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SITE UP・2005.04.24 ©森本 樹

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