| [56] 大門暗殺・2 |
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「ねぇ、ハト?」 「どうした? …ジョーか?」 その頃、鳩村は咲樹と組んで 捜査に乗り出していた。 「…うん」 「俺に遠慮なんかするな。 言ってみろよ」 「どうして、ジョーはあんな頑なに…」 「アレでも一応男だからな。 おまけに正義感は強いし 負けず嫌いだ。 …オキに良い所取られて 拗ねてんだよ」 「でも…」 「そうだな。姫に当たるのは良くない」 「ち、違うの。 私は別に…」 「?」 「八つ当たりされても構わない。 ただ… このままジョーが孤立しちゃうんじゃないかって それだけが心配で…」 「ならないさ」 「え?」 「ジョーは気付いてないが 何時だってアイツには姫が居る。 お前が傍に居る」 「でも…今のジョーには……」 「自信持て。 今は駄目でも、きっと気付く。 そしてお前に救いを求めるさ」 「ハト…」 「愛し合ってんだろ?」 「え…?」 「皆、知ってるよ。 お前達の関係…」 「どうし…て…?」 「見てれば判る。 ジョーの奴はすっかり お前に甘え切ってるし」 知っていた。 仲間達は。 その上で自分達を 優しく見守ってくれていた。 「ジョーを救えるのはお前だけだ、咲樹。 忘れないでくれ」 「ハト…。有り難う……」 「偶には騎士(ナイト)も良いな」 鳩村は笑っていた。 とても自然に。 咲樹の予感は的中していた。 北条の単独行動は止まらない。 沖田とコンビを組んでいるが やってる事はちぐはぐで まるで噛み合わない。 「ジョー!!」 苛立ち、駆け出す北条の後姿を 何度と無く追い駆ける沖田。 これが咲樹なら 此処までは拒まなかったかも知れない。 面白くなかった。 沖田の存在が。 彼は知らない。 咲樹が沖田に抗議した事も。 今尚心配している事も。 頑なに心を開かないまま 北条は捜査を続けていた。 たった一人で。 それが、敵の格好の餌になるとは まるで気付かずに…。 捜査会議中、 北条は険しい顔を浮かべ そのまま飛び出していった。 慌てて追い駆けようとする咲樹を 沖田が牽制する。 「沖田さん…」 「ジョーなら大丈夫だよ」 「…あの状態が 一番危険なんです。 ジョーの場合…」 「ん?」 「頭に血が上って まるで周りが見えてない。 あんな状態のジョーが 一番危険なんですよ」 「…よく見てるね」 沖田は何かを考えてるようだった。 「情報屋に、会いに行ったのかもな」 「情報屋に?」 「あぁ。ネタを仕入れたら連絡する。 その手筈だったんだが…」 沖田の言葉に、 咲樹は黙って思案していた。 |